フランスツアー:薬草店 Herboristerie 編

*2017年10月開催の講座のご案内は →link をご参照くださいませ。




ナチュラルレメディーを処方する専門薬局の記事→につづき、
今回は "薬草店" について少しお話いたしますね。

フランスには昔ながらの薬草店 Herboristerie が存在します。
そして薬草店では”Herboriste" エルボリストによって薬草が扱われ、売られています。

フランスの薬草療法の歴史もとても古いのですが、
実は1941年、当時の政府により”Herboriste" という職業への法が廃止され、
その後、未だに政府が公認しておる資格制度が存在しないという状況にあります。
1941年以前に政府が公認していた資格を保持していた”Herboriste" さん達も、
それほど多くの方はご存命ではないでしょうし、
またご存命の方々は、かなりのご高齢になっていらっしゃいますし、
リタイアされていらっしゃるであろうという状況です。

こういった状況でも、薬草を扱う ”Herboristerie店”は

「薬局としては認められないが営業は可能」
なお店としては存続されており、
フランスでの年々「オーガニック志向や自然療法」高まる中、
薬草や自然療法を愛する人々によって慕われてきました。



販売されている薬草の種類


2008年以降、
薬草の販売は「治療目的ではない」と言いう条件付きにてですが、
フランスの薬局方に記される585種類の薬草の内の
“148種類の薬草”の薬局以外での販売が可能であるという条例が、
新たに法令されました。

よって ”Herboristerie店”では法的に「148種類の薬草」を
売ることが今現在認められています。

フランス薬局方には585種類の薬草が記されています。
そして2013年に2つのリストに分けられました。
(リストに記載された薬草の内容はもしかしたら
見直しなどもあるかと思いますので閲覧できるリンクを貼っておきますね。
→ Link


Aリスト(伝統的に使われてきた薬草442 種)と
Bリスト(毒性/危険性が高い143種)の二つのリストがありますが
Aリストの方に、薬草店でも扱って良い“148種類の薬草” →Link
が含まれています。

薬局との違い

先日ご紹介した薬草を扱う薬局では、
これら ↑ 「148種類以外」の薬草も扱いが可能です。
そして、Herboristerieとの大きな違いはいくつかあるのですが、
ざっくりとリストを出しますまと

・毒性など危険性が高い薬草も扱うことが可能
・薬剤師だけがフランスの薬局方で定められた薬用植物を販売だけでなく、アドバイスを与える資格が与えられている。
・薬用植物だけを扱う薬草店は専門知識を持っていても薬剤師の登録をする資格はない。
・逆に薬局では。薬局として、薬剤師としての登録をするには
 薬草店も扱えるが、化学薬品も扱う必要がある。
・薬局で扱うハーブはいわゆる« Qualité pharmaceutique »が求められる。

という事柄が挙げられます。
(今回はざっくりのご案内で、抜けている事柄もありますが、
長くなりますので割愛させていただきますね)


イギリスでもハーブの規制に関しては本当に悩まされる事柄が沢山あります。
でも、毒性の高いハーブの規制に関しては
(これらのハーブはイギリスでも一般のハーブショップでは扱えません)
私はある部分で賛成派かな?

量をしっかり把握せずに使ってしまうとやはり「危険」があります。
私もハーブショップ勤務時代に「ハーバリストではない」セラピストなどによって
勧められたハーブのリストを持っていらっしゃるお客様も多く、
ショップアシスタントととして出勤しているお店では「ハーバリストとしてアドバイスが出来ないので」
とても心配した経験が幾度となくありました。
「安全を持って効果を期待するには」さじ加減がとても重要なんですよね。

話が長くなりましたが、こういった歴史の中で
今も尚、素晴らしいご経験と知識を持ったエルボリストさん達が、
薬局での処方とはまた異なった立ち位置で、活躍されていらっしゃいます。

資格/立場によって法律で規制されていること、が異なりますが
心を込めて人々の為にその知識を惜しみなく与えてくださる
専門家さん達です。

そして植物のメッセージ&恩恵を私たちに伝えるという立場でいらっしゃることには変わりがありません。
(今回は他にも生産者さんの訪問もしておりますので、また後日ご紹介させていただきますね)


さて今回はこういった自然療法を見て学ぶツアーとなりましたが、
パリの次に訪れたリヨンは、アロマを勉強された方ならご存知でいらしゃるであろう、
調香師であり、香料などの研究者、
経営者としても活躍した、
ルネ=モーリス・ガットフォセ氏(René-Maurice Gattefossé)の生まれ故郷でもあります。


今回のツアーで訪れる行き先を決める時に、
どの地域の薬草店に訪れるかですごーーく迷ったのですが、
あえて、、パリではない地方都市のリヨンでの訪問を選ばさせて頂きました。

リヨンに決めた理由として、

公認では無いが、フランスハーブ愛好家や農家さんから、
とても認知度が高い独自のハーブスクールもあって(今回訪れた生産者さんも卒業生がいらっしゃいます。)
周りにハーブ農家も蒸留所もあって、
薬草関連のラボや薬局にもハーブを卸すハーブ卸会社等があり、
いつ訪れても品質がよいハーブを見る機会が多い(季節にもよりけりありますが) と言う土地柄で、
おまけにパリ並みの数の薬草店が存在する、、、

そして決められた時間の中で廻るにあたって、適したサイズに入る大きさの
土地、、 と いった背景がありました。

一言で薬草店といえども
各店によって色々とキャラクターが異なるので、時間があればゆっくり数軒を覗いてみるのも面白いですよ!

今回も限られた時間内でしたが、薬草店に数軒訪れました。
一番ゆっくりお邪魔させていただいた薬草店からご紹介いたしますね。

まずは
Fevzi Sat 博士の薬草店
Herboristerie Gailleton → HP

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博士はとってもとってもフレンドリーで、エネルギッシュ!
そして薬草への愛が素晴らしいお方です。

リヨン大学でも教鞭をされていた博士です。

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緑茶とハーブがブレンドされた美味しいお茶まで
ご用意いただき、とても素敵なおもてなしを受けました。
ポットが Viola odorata の絵柄でとっても素敵でした。



お今回は博士から
ハーブの使い方などのお話をいただきました。
同じ薬草療法士としては
博士のレシピに興味深々。
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博士により、購入を望まれた数名の方々へのブレンド処方がありました。
じーっと観察させて頂きましたが、とってもフランスらしい処方です♫
イギリスでは使わないな〜〜というハーブも沢山使われていたので
とても面白かったです。(イギリスではあまりメジャーじゃないので
使わないだけであって効能が低いという事ではありません)


当然ですが
アロマもハーブも国の違いはあります。

フランスではとてもポピュラーでもイギリスではほとんど使われないハーブって
多いですよ。
日本の講座でもよくお伝えしておりますが、
国によって「扱われるハーブ」が違います。

国が違えば法律も違うし、志向も思考も違う。
当然、処方への考えも異なります。(ホメオパシーのポーテンシーの違いなんか典型的ですよね)
とても近い国同士でも、法律も伝統も違う、
そんな他国の文化を無理に持ってこない、
その国に昔から伝わり現代に至る、そんな形が残っております。


(ちょっと話がずれてしまいました。。。すいません。)

博士のお店のハーブもクオリティ高かったです。
このくらいの質はやっぱり欲しいですよね。
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またハーブ以外も効能別の精油ブレンドや
精油や植物オイルを使った、
博士のオリジナルブレンドも販売されていらっしゃいます。
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お時間が許すのであればもっともっと
色々学びたかったです。
博士本当にありがとうございました!
また近くに遊びに行かさせていただきますね。


さて、今回他にもお買い物のみですが
他の薬草店にも訪れましたよ〜
おそらくお写真を見た方も多いのでは?
とても素敵な外装の
こちらの薬草店 Chavassieu Sarl
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お店自体がとても小さな作りなので、
見学は遠慮し、買物のみです。
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私はいつもこちらでローマンカモミールのハーブを購入することが多いのです。
ドライの ローマンカモミールって通常香りが抜けちゃっている場合が多いんですが、
こちらで売られているローマンは通常「香り」が残っている事が多いーですよー
もちろん、残念なときもありますが。

飲用としてはとっても苦い
でもアロマティックビターとしては
すごく貴重なハーブです。

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もう一軒、
François Nature → HP

1935年にDiplôme d’herboriste を習得された
Marius François 氏によって始められた
薬草店です。
今は4世代目となるそう。
薬草店というイメージよりは自然療法店のイメージが強いかも。
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ハーブはもちろん、サプリメントも豊富ですし、書籍なども置いてあります。
このお店のオリジナル商品なども豊富です。

他にも数件、リヨンには薬草店があります!
今回はご紹介できませんでしたが、
オーガニック関連のスーパーも多く
自然療法のお店も数件ありますので
ぜひリヨンにお寄りの際には遊びに行って見てくださいね!

店舗によって置いてある品が異なりますので
パリで見かける事がないような品などにもお目見えするかも?です。


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by PHYTOUK | 2017-07-13 18:12 | France


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